政府は16日、物価問題に関する関係閣僚会議を開いた。
大手電力7社による家庭向けなどの規制料金の値上げ幅を確定させる査定方針を
固めた。6月からの値上げが事実上決まった。
各社は当初、燃料費高騰を理由に3~4割程度の値上げを申請したが、最終的な上
げ幅は圧縮される見通し。7社は査定方針に基づいて値上げ幅を近く再申請し、
経済産業相が認可する。
値上げするのは北海道、東北、東京、北陸、中国、四国、沖縄電力。東北と
北陸、中国、四国、沖縄電の5社は4月の実施を、北海道、東電の2社は6月の実施
を国に申請していた。
岸田文雄首相が指示した審査の厳格化で5社の値上げ時期が先送りとなっていた。
経産省はこれまでの審査で経営効率化を求め、最近の燃料価格の下落傾向を反
映させることで値上げ幅を圧縮してきた。
一方で、消費者庁は一部の大手電力の間で結ばれたカルテルや、競合する新電
力の顧客情報の不正閲覧など、一連の不祥事の徹底的な検証を求めてきた。
経産省は値上げの認可後も各社の経営を継続的に検証していく。
「共同通信」