第1子を18歳まで育てるのに約2170万円の費用がかかることが、国立
成育医療研究センターが実施した調査で明らかになった。内閣府が2009
年に実施した同種の調査から微増し、生活費の割合が増していた。
調査は24年11月、調査会社の登録モニターで第1子が0~18歳の母親を対
象に実施した。4166人の有効回答から費用を算出した。
その結果、0~18歳の18年間の子育て費用は2172万7154円で、貯金や
保険を含むと2570万1956円だった。
中学3年までは1632万3898円。内閣府の09年調査の1613万3974円より
20万円ほど増えていた。
内訳を見ると、24年は生活費が高く、医療費や保育費は低かった。物
価上昇や携帯・通信費の利用が生活費を押し上げる一方、国や自治体の
施策で医療費などが抑えられたとみられる。
年齢別にみると(貯金や保険を含む)、未就学児は年89万~110万円で
推移、小学生では114万~131万円、中学生では156万~191万円、高校生
では181万~231万円だった。
国立成育医療研究センターの担当者は「世帯収入ごとの子育て費用を
比較した結果からは、収入によらず高校生の生活費は年70万~100万円
だった。収入が低い世帯ほど割合が高くなっている傾向がある」と分析。
データに基づいた子育て世帯への経済的な支援のあり方を検討すべきだ とした。 「毎日新聞」