週明け17日の東京債券市場で、長期金利の代表的な指標となる新発10年
物国債の流通利回りは一時、前週末終値比0・015%高い1・720%まで
上昇(債券価格は下落)した。
2008年6月以来、約17年半ぶりの高水準となる。
第1子を18歳まで育てるのに約2170万円の費用がかかることが、国立
成育医療研究センターが実施した調査で明らかになった。内閣府が2009
年に実施した同種の調査から微増し、生活費の割合が増していた。
調査は24年11月、調査会社の登録モニターで第1子が0~18歳の母親を対
象に実施した。4166人の有効回答から費用を算出した。
その結果、0~18歳の18年間の子育て費用は2172万7154円で、貯金や
保険を含むと2570万1956円だった。
中学3年までは1632万3898円。内閣府の09年調査の1613万3974円より
20万円ほど増えていた。
内訳を見ると、24年は生活費が高く、医療費や保育費は低かった。物
価上昇や携帯・通信費の利用が生活費を押し上げる一方、国や自治体の
施策で医療費などが抑えられたとみられる。
年齢別にみると(貯金や保険を含む)、未就学児は年89万~110万円で
推移、小学生では114万~131万円、中学生では156万~191万円、高校生
では181万~231万円だった。
国立成育医療研究センターの担当者は「世帯収入ごとの子育て費用を
比較した結果からは、収入によらず高校生の生活費は年70万~100万円
だった。収入が低い世帯ほど割合が高くなっている傾向がある」と分析。
データに基づいた子育て世帯への経済的な支援のあり方を検討すべきだ とした。 「毎日新聞」
住宅ローンの変動金利上昇が止まりません。1年前と比べると、倍近い金利に
なっているケースも出ていて返済を巡る相談が相次いでいます。
変動金利で住宅ローンを組む人に届いているはがきやメール。半年前0.85%だ
った金利が1.1%に。0.6%だった1年前と比べると、倍近い上昇です。今、このよ
うな突然の通知が相次いでいます。
住宅ローンの見直しや借り替えの相談を受ける会社では、相談件数が8月の37件
から、先月は59件と増加しました。
この日、やってきたのは30代の女性Aさん。 「家を買ったタイミングは金利が上
がる前だった。現在(金利が)こういう状況で、ざっくりと不安なところがある」
おうちの買い方相談室 三浦康司代表 「金利がこの先どうなっていくのかが、不
安の材料なんですね」
Aさんは、会社員の夫と小学2年生の子どもの3人家族。去年6月、都心から電車
で30分の埼玉県川口市に3LDKの戸建てを購入しました。 夫の年収は750万円、
Aさんは300万円。夫が4910万円を返済期間40年、変動金利で借り入れました。
当初、金利は0.57%でしたが、今年6月には0.6%に上昇。0.03%上昇しただけ
で返済金額は月でおよそ6000円増える計算です。返済は70代まで続きます。 Aさ
ん 「相談は初めて。(相談の)きっかけは、お金に関して明確にしたい気持ちが
強かった」 住宅金融支援機構によると、住宅ローンの金利はこれまでは変動が
0.50%ほどと低く、固定は1.03%ほどで差がある状況が続いていましたが、現在
は固定が0.89%で変動が0.64%。変動金利と固定金利の差が縮まってきている
状況です。
みずほ銀行は今月から、住宅ローンの変動金利を0.25%引き上げ。
金融関係者からは日銀が今月にも利上げを行う可能性があるとの声も出始め
ていて、さらなる上昇も予想されます。
医療関係で働くBさんは、年収420万円。3年前、滋賀県に3LDKの戸建てを
建てました。
同じく年収420万円の妻とのペアローンで3900万円を変動金利で借り入れ、返済
期間は35年です。
Bさん(30代) 「(3年前は)0.525%。半年前が0.675で、現在が0.925%。返済
の内訳が利率と元金の内訳が変わってくるので、上がるのは嫌だなとは思った」
Bさんが7割、妻が3割の返済割合で、Bさんは毎月9万3000円ほど、ボーナス月
は4万3000円をプラスして支払っています。生活にも変化が。 Bさん 「食料品な
ど買い出しに行った時に、毎回お酒類を買わずに少し無駄な出費は減らそうかな
と」
変動金利が上昇したため、固定金利に借り換えようとしたところ思わぬ事態
に直面したケースもあります。
世帯年収630万円のCさん家族。1900万円で購入した中古住宅を1700万円かけ
てフルリノベーションしました。
変動金利1.25%で3600万円を借り入れていましたが、今年6月に固定金利1.68
%への変更を銀行側に打診すると…。 銀行の回答 「今後、修繕が難しい建築物
なので借り換えは難しいです」
借り入れ時より物件の担保価値が大きく低下した時などは借り換え自体がで
きなくなるケースもあるそうです。※建物の状態や法的条件で審査結果は異なる。
住宅ローンの相談に乗る会社「おうちの買い方相談室」の三浦代表はこう話
します。 「30代、40代が圧倒的に(借り換えの相談が)多い。これから子ども
にお金がかかっていくという不安と、金利がこの先上がっていき続けた場合ど
うなるだろうという不安(で相談がある)。ライフプランニングといって我々が
資金計画をしっかりと立てる。毎年、ないし少なくとも長くとも2年に1回は見
直しをして伴走するようにしている」
(「グッド!モーニング」2025年10月3日放送分より)
住宅ローンで買ったタワーマンションなどの自宅を無断で貸し、金融機関から
契約違反と指摘される事例が相次いでいることがわかった。
放置すると金利が数倍に跳ね上がったり、信用情報に傷がついてクレジットカード
が作れなくなったりする恐れがある。
住宅ローンは、自宅として住むことを前提に、不動産投資用ローンなどよりも低金
利でお金を借りる仕組み。朝日新聞は、メガバンクや地方銀行、ネット銀行などの
金融機関に、契約後に第三者に無断で貸し出された事例数や、対応などについて取
材した。
ある大手金融機関は、無断貸しの発覚は年間数百件あると答えた。複数の金融機
関によると、借り主の自宅に残高証明書を送っても届かないことや、借り主との他
の取引状況、現地調査などをきっかけに判明するという。
大手金融機関の担当者によると、無断貸しが分かると、0・5%以下の変動金利の
「優遇金利」を適用外にして2%以上にしたり、投資用ローンへの借り換えを求めた
り、一括返済を求めたりする。応じないと、個人の信用情報が傷つき、クレカを作
れなくなることもあるという。
ただ、多くの金融機関は、事前に相談し、会社員の転勤など一定期間後に戻る見
通しがあれば貸し出すことを認めている。別の大手金融機関の担当者は「海外転勤
親の介護、離婚など、住宅ローンを借りても住まなくなる事情は様々」とし、個別
に対応すると話した。
「朝日新聞DEGITAL」